頻尿が気になり始めたら…それ、前立腺肥大のサインかも?
最近、トイレの回数が気になってきた。このような悩みをお持ちの方に。本記事では、前立腺肥大と頻尿の関係をわかりやすく整理しながら、日常生活の中で実践できる自然な対策法をご紹介します。

頻尿が気になり始めたら…それ、前立腺肥大のサインかも?

股間を押さえて慢している男性

 

  • 最近、トイレの回数が気になってきた
  • 夜中に何度も目が覚める
  • 少し出たかと思えば、またすぐ行きたくなる

 

このような悩みをお持ちですか?

 

 

夜トイレに行く男性時々、トイレに行く回数が多くなることは誰にでもあることですが、それが頻繁(1日に8回以上)になると、「頻尿」と呼ばれます。

 

頻尿の原因には、前立腺肥大や過活動膀胱、尿路感染、ストレス等が考えられますが、本記事では、多くの中高年の男性にとって可能性が高い前立腺肥大との関係をわかりやすく整理しながら、日常生活の中で実践できる体にやさしい改善のヒントをご紹介します。

 

「そのうち治るだろう」と放置してしまうと、排尿トラブルが悪化し、生活の質(QOL)に大きな影響を及ぼすこともあります。

 

「病院に行く前に、自分でできることを知りたい」という方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

注目サイン 本記事の目次

 

 

弊社は2004年の創業以来、20年近くにわたり、公的医療情報や学術的根拠に基づいた前立腺の健康に関する情報発信をおこなっております。会社概要 >>

 

 

頻尿が気になり始めたら…それ、前立腺肥大のサインかも?

前立腺付近のイラスト

 

上の図のように、前立腺は膀胱のすぐ下にあり、尿道を取り囲むように存在しています。

 

注目サイン 前立腺肥大は進行がゆるやかであることが多いため、初期は自覚しにくいのが特徴です。

 

前立腺が肥大すると尿道を圧迫するようになり、その結果、尿の出が悪くなったり、残尿感、頻尿といった症状が現れやすくなります。

 

最初の内は、時々症状が出るくらいなので何の対策も打たない事がほとんどですが、前立腺の肥大が進むと、頻尿の症状も悪化する可能性が高くなります。

 

逆に、早めに生活習慣を見直すなどの対策を取り入れることで、症状の進行を穏やかにできる可能性もあります。

 

次の章では、前立腺肥大による頻尿を悪化させないために、日常生活でできる見直しポイントをご紹介します。

 

 

頻尿を悪化させないための生活習慣の見直しポイント

野外で水を飲んでいる男性

 

注目サイン 頻尿の原因には、前立腺の肥大などとともに、日々の生活習慣が影響していることも少なくありません。

 

ここでは、頻尿のリスクを減らすための具体的な生活習慣の見直しポイントをご紹介します。

 

@: 水分の摂り方は、「摂らない」ではなく「摂り方を工夫する」

 

注目サイン 頻尿が気になると水分を控えたくなりがちですが、極端な水分制限は逆効果になることがあります。

 

脱水を避けつつ、尿意が気になりにくい摂取のタイミングと種類を意識することが大切です。

 

ポイント:

 

  • 起床後と昼間にしっかり水分をとり、夕方以降は控えめに
  • 就寝前2時間は水分をとりすぎないようにする
  • コーヒー・緑茶・アルコールは利尿作用があるため、時間帯と量に注意
  • のどの渇きに応じて、常温または白湯をゆっくり摂取

 

注目サイン 水分摂取は「量」よりも「質とタイミング」が鍵です。

 

 

A: 便通を整えて骨盤内の圧迫を軽減

 

注目サイン 便秘が続くと、腸が膨張して前立腺や膀胱を圧迫し、排尿トラブルの原因になることがあります。

 

以下のような点を心掛けるようにしましょう:

 

  • 食物繊維や発酵食品の摂取
  • 水分補給(こまめに)
  • 朝の排便習慣の定着

 

など、日々の排便リズムを整えることが、便秘防止と前立腺への負担軽減につながります。

 

 

B :下半身の冷えを防ぐ:「冷え=血流の悪化」が頻尿に影響することも

 

注目サイン 下半身の冷えは骨盤内の血流を低下させ、前立腺や膀胱機能にも悪影響を及ぼすと考えられています。

 

特に座りっぱなしの時間が長い方や冬場は、気づかないうちに下半身が冷えていることも。

 

対策例:

 

  • 腹巻や厚手の靴下で下腹部と足元を保温
  • 就寝前にぬるめのお風呂(38〜40℃)で10分ほど入浴し、体の芯から温める
  • 冷房が効いた場所では、ひざ掛けやレッグウォーマーを常備

 

注目サイン 冷えを防ぐことは、血行の促進や排尿トラブル予防の土台づくりになります。

 

 

C 適度な運動を取り入れる:「動かない生活」は前立腺に負担をかけやすい

 

注目サイン 座りっぱなしの生活は、骨盤周囲の筋肉や血流を滞らせ、前立腺に負担をかけます。

 

また、運動不足は自律神経の乱れや睡眠の質低下にもつながり、結果として頻尿が悪化することも。

 

取り入れやすい運動例:

 

  • 1日15分〜30分のウォーキング(できれば午前中が理想)
  • 骨盤底筋トレーニング(いわゆる“会陰部の筋トレ”)→ お尻を締める感覚で5秒キープ、5秒休む × 10回を朝晩
  • ラジオ体操や軽いスクワットで下半身をほぐす

 

注目サイン 毎日続けやすい、「軽くて短い」運動を習慣化することが大切です。

 

 

D:自律神経を整えて排尿のリズムを安定させる

 

ストレスや不規則な生活は、自律神経を乱れさせ、膀胱が過敏になる要因にもなります。

 

次のような習慣を取り入れましょう:

 

  • 就寝前はスマホやPCを避ける
  • 深い呼吸・ぬるめの入浴・軽いストレッチなどでリラックス
  • 質の良い睡眠を意識する

 

注目サイン 心身の緊張を緩めることで、夜間の頻尿が落ち着くケースもあります。

 

 

頻尿の主原因である前立腺肥大にどう対処したら良いか?

パソコンで何か調べている男性

 

注目サイン 前立腺肥大は、年齢を重ねることによって起こりやすくなる傾向があり、加齢やホルモンバランスの変化が関係していると考えられています。

 

特に50代以降は、誰にでもある程度の肥大傾向が見られるとされており、完全に防ぐというより「進行を穏やかにする」ことが現実的な対策です。

 

前立腺肥大の進行を穏やかにする、毎日の対策ポイントには以下のようなものがあります。

 

1. 男性ホルモンのバランスを整える生活習慣

 

加齢とともに男性ホルモン(テストステロン)の分泌が緩やかに減少しますが、生活習慣によってその変化を穏やかに保つことは可能です。

 

注目サイン 以下のような点を心掛けるようにしてみましょう:

 

  • 早寝早起き+質の良い睡眠:ホルモン分泌は睡眠中に活性化します
  • ストレス管理:慢性的なストレスはホルモン分泌を乱す要因になります
  • 日光を浴びる:朝の太陽光を浴びることで体内リズムが整い、ホルモンの調整にもつながります

 

2. ホルモン代謝を支える栄養素の摂取

 

ホルモンバランスを整えるために必要な栄養素を意識して摂ることは、前立腺の健康維持にもつながります。

 

以下のような成分を含む食品を意識して摂取するように心掛けましょう。

 

  • 亜鉛:男性ホルモンの代謝に不可欠(牡蠣、牛赤身肉、ナッツ類)
  • ビタミンE、C、D:抗酸化作用とホルモンの安定化(ナッツ、柑橘、鮭など)
  • 良質なタンパク質:ホルモンの原料(卵、大豆製品、魚類)

 

植物由来成分の活用(栄養補助)

 

自然素材の中には、ホルモン調整に役立つとされる栄養素を含むものもあります。
医薬品ではありませんが、栄養補助の一環として検討されることがあります。

 

みつばち花粉(ビーポーレン):アミノ酸やビタミン、ミネラルを豊富に含み、ホルモンバランスや活力維持のサポート素材として注目されています。

 

※個人の体調や目的に応じた選択を心がけ、医師の判断が必要な場合は必ず相談を。

 

3. 適度な運動でホルモンと代謝を刺激

 

注目サイン 運動は、男性ホルモン(テストステロン)を意識したい方にとって重要な習慣です。是非取り入れましょう。

 

  • 有酸素運動(ウォーキング・水泳など)はテストステロンの分泌促進に効果的
  • 無理のない筋トレ(スクワットなど)も男性ホルモン維持のサポート
  • 体脂肪を適正に保つことも、ホルモンバランスの乱れ予防に重要です

 

 

4. 加齢と前向きに向き合う心構えも大切

 

加齢=衰え ではなく、「変化に合わせた体のケア」が大切

 

無理に若さを保つよりも、「穏やかな変化を受け入れ、支える」生活習慣が、前立腺にもやさしい選択です

 

 

不安を感じたら専門医へ|受診の目安とセルフチェック

額に手を当て悩んでいる男性

 

注目サイン 頻尿や排尿トラブルが続くと、「このまま様子を見ていて大丈夫だろうか?」「病院に行くべきなのか迷う…」と不安になる方も多いのではないでしょうか。

 

前立腺肥大は、進行すると排尿に支障をきたすだけでなく、膀胱や腎臓など他の臓器にも負担がかかる可能性があります。

 

そのため、気になる症状がある場合は、できるだけ早めに専門医の診察を受けることが大切です。

 

こんな症状がある場合は、受診を検討しましょう

 

注目サイン 以下のような症状が複数あてはまる場合は、前立腺肥大や他の泌尿器系のトラブルが進行しているサインかもしれません:

 

  • トイレが近く、夜中にも何度も目が覚めてしまう
  • 排尿に時間がかかる・尿の勢いが弱い
  • 排尿後も残尿感がある
  • 我慢が効かず、急にトイレに行きたくなる
  • 尿漏れや失禁の不安がある
  • 血尿が見られることがある

 

これらは前立腺肥大の典型的な初期、中期症状の可能性があり、放置せず医師に相談することで進行を防げるケースもあります。

 

セルフチェックで気づけることも

 

注目サイン 泌尿器科のホームページなどで紹介されている「IPSS(国際前立腺症状スコア)とQOL(クオリティーオブバランス)スコア」という前立腺肥大に対する簡易的な症状質問票もあります。

 

自分の症状の程度を知る目安として役立ちますので、受診前に活用するのもおすすめです。

 

IPSS(国際前立腺症状スコア)とQOL(クオリティーオブバランス)スコア ←クリックでPDFファイルが開きます。

 

「年齢のせいだから仕方ない」と思い込まず、「今よりも快適に過ごすためにできることはある」と前向きに向き合うことが、健康な毎日への第一歩です。

 

 

まとめ

 

注目サイン 前立腺肥大による頻尿は、年齢とともに誰にでも起こり得る変化です。

 

ですが、生活習慣の見直しや自然由来の栄養の取り入れ方次第で、日々の負担を軽くする工夫はできます。

 

「病院に行くほどではないけれど、少し気になる」そんな段階だからこそ、自分の体と向き合うよいタイミングかもしれません。

 

毎日の食事、適度な運動、リラックスできる時間。

 

今日からできる小さな積み重ねが、前立腺の健康を穏やかに支えてくれるはずです。

 

不安や違和感が続くときは、早めの医療機関の受診を。

 

ご自身の体調に合わせた、無理のないケアを心がけていきましょう。

 

 

 

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