慢性前立腺炎と診断されたけど、一向に症状が改善しない方。
慢性前立腺炎は、治療が長引き、肉体的にも精神的にも負担が大きい病気ですね。
弊社では20年来、慢性前立腺炎で悩んでおられる多くの方から相談を受けてきましたが、
医者にもよりますが、薬での治療のみで終わるケースも多いようで、病院でさじを投げられるケースも少なくないようです。
特効薬はありませんが、ここで紹介する5つ方法を組み合わせることによって炎症や痛みを緩和させることが可能です。
薬での治療以外にも出来ることがあります。それが改善のきっかけになる場合もありますので、諦めずに最低一つは試してみましょう。
本記事の目次
先ずは、慢性前立腺炎でよく処方される薬について押さえておきましょう。
薬物療法とは、文字どおり薬を使っての治療です。
処方される薬は、症状の原因や程度によって異なりますが、以下のような薬があります。
各薬がどのような場合に処方されるのか見ていきましょう。
細菌感染が原因と考えられる慢性前立腺炎に処方されます。
抗生物質の例:
慢性前立腺炎に伴う痛みや炎症を緩和するために処方されます。
痛み止めの例:
前立腺の筋肉を弛緩させ、尿の通りを改善する効果があります。
前立腺肥大を伴う慢性前立腺炎に有効とされています。
α1ブロッカーの例:
慢性前立腺炎に伴う、うつ症状や不安症状が見られる場合に処方されます。
抗うつ薬の例:
慢性前立腺炎の痛みが、前立腺や周辺の神経が刺激されて起こっている場合に処方されています。
神経障害性痛み改善薬の例:
従来の医薬品では効果が得られない場合や副作用が大きい場合に利用されています。
漢方薬の剤:
従来の医薬品と比較して、植物由来成分配合薬は副作用が少ないというメリットがあり使用されています。
処方される薬が、どのような目的で処方されているのかを知っておくと、自分の症状の理解に役立ちます。
慢性前立腺炎は原因が特定しにくいため、可能性が高いと思われる原因に適した薬から処方される流れになります。
物理療法は、薬を使わずに体に直接働きかけて治療する方法です。
薬物療法に加え、慢性前立腺炎の症状を緩和し、生活の質を向上させるための重要な治療法の一つです。
慢性前立腺炎に用いられる代表的な物理療法には、次のようなものがあります:
前立腺マッサージは、前立腺に溜まった炎症性分泌物や細菌を排出するために行われます。
直腸から指を挿入して前立腺を圧迫し、分泌物を排出させます。これにより、痛みの軽減や排尿の改善が期待できます。
温熱療法は、患部を温めることで血流を改善し、筋肉の緊張をほぐし、痛みや炎症を軽減する方法です。
超音波療法は、高周波の音波を使って組織を温める治療法です。
深部の筋肉や前立腺周辺の組織に対して、深部加温効果をもたらし、血流の改善と痛みの軽減を促します。
低周波の電流を使用して筋肉や神経を刺激し、痛みを軽減する方法です。
低周波治療は、皮膚の表面に配置した電極を通じて微弱な電流を流し、痛みを和らげる治療法です。神経を刺激することで、痛みの信号が脳に伝わるのをブロックします。
座浴は、温かいお湯に腰まで浸かることで、骨盤周りの筋肉をリラックスさせる方法です。これにより、血流が改善し、痛みや不快感が軽減されます。
筋弛緩療法は、筋肉の緊張を緩和するために行われる治療法です。
特に骨盤底筋の緊張が痛みの原因となっている場合に有効です。ストレッチや特定の運動を通じて筋肉の緊張をほぐします。
下半身のストレッチや有酸素運動等、前立腺周辺の筋肉を強化し、血流を改善する効果があります
物理療法の中には、座浴や運動療法のように自分で簡単にできるものもありますので、積極的に取り入れてみましょう。
ストレスなどの心理的な要因は、痛みに対する感受性を高め、患者さんの生活の質 (QOL) を大きく低下させる可能性があります。
心理療法は、これらの心理的な問題に対処し、生活の質 (QOL) の向上を助けることができ、慢性前立腺炎の症状改善に有効な手段の一つとして注目されています。
心理療法には、次のようなものがあります。
■リラクゼーション法:
呼吸法、ヨガ、瞑想などの方法を用いて、心身をリラックスさせストレスを軽減する療法です。
痛みに対する耐性を高め、生活の質を向上させるのに役立ちます。
■カウンセリング法:
専門家と話すことで、感情を整理し、問題に対処するためのサポートを得ることができます。
慢性前立腺炎によって生じる様々な困難について話し合い、解決策を見つけることができます。
■認知行動療法:
思考、感情、行動の相互作用を理解し、より建設的な考え方や行動パターンを身につけるためのものです。
慢性前立腺炎に伴う不安やストレスを管理するのに役立ちます。
慢性前立腺炎は完治が難しい病気ですが、適切な治療と生活習慣の改善によって症状をコントロールし、日常生活を送ることが可能です。
まずは、慢性前立腺炎の症状を悪化させるような習慣を避けることがとても重要です。
避けたい習慣:
上記の中で心当たりがあるものがあれば、出来るだけ避けるように心掛けましょう。
サプリメントは、薬は副作用が心配という方に利用される場合が多いですね。
いくつかの研究では、慢性前立腺炎の症状を軽減するのに役立つことが示唆されているものもあります。
以下のようなサプリメントが知られています:
サプリメントでも、含まれている成分によっては体質と合わない場合がありますので、利用の際は少量から始め、様子を見るようにしましょう。
辛い慢性前立腺炎の症状を改善された方は、薬だけの治療ではなく、物理療法、心理療法、生活習慣の改善、サプリメントなどいくつかを組み合わせて取り入れた方が多い様です。
薬以外の対処法は、本来身体がもっている体の不調に対する抵抗力を高める働きを助ける作用があります。
まずは、取っ掛かりやすいものから始めてみましょう。