慢性前立腺炎と診断されたけど、慢性前立腺炎に悪い食べ物とかあるなら知っておきたい。
このように思っておられる方も多いのではないでしょうか?
慢性前立腺炎は、原因が特定できない場合が少なくなく、薬での治療も長期にわたる場合があります。
薬を飲んでいるけどなかなか治らないという場合、知らず知らずに慢性前立腺炎に悪い食べ物を日常的に食べている可能性があります。
どのようなものが慢性前立腺炎に悪いのかを知って、避けるようにすることが症状改善に大切です。
私は20年以上、慢性前立腺炎や前立腺肥大に悩まれている方々とお付き合いがあり、様々なケースをお伺いしてきました。その経験も踏まえてご説明します。
それでは早速、慢性前立腺炎に悪い食べ物6選を見ていきましょう。
日常的に無意識に食べているかもしれない、慢性前立腺炎に悪い食べ物には以下のようなものがあります。
心当たりのある食べ物がありますか?
以下、詳しく見ていきましょう。
アルコールが慢性前立腺炎に悪影響を及ぼす理由は、主に以下の3つです。
1. 前立腺の血流悪化
アルコールを摂取すると、適量の場合は血管が拡張し、体全体の血流が一時的に増加します。
しかし、
アルコールの量が多くなると逆に血管が収縮し、血流が悪くなります。
前立腺も例外ではなく、血流が悪化することで、以下の症状を引き起こします。
慢性前立腺炎は、これらの症状が長期にわたって続く病気ですが、
アルコールによる血流悪化は、これらの症状を悪化させ、慢性前立腺炎の治療を妨げる可能性があります。
2. 利尿作用による尿意増加
アルコールには利尿作用があるため、尿量が増加します。
慢性前立腺炎は、もともと尿意が頻繁に起こりやすい状態です。
そこにアルコールによる利尿作用が加わると、さらに尿意が頻繁になり、夜間頻尿などの症状が悪化します。
3. 薬の効果減弱
慢性前立腺炎の治療には、抗炎症薬が使用される場合が多いですが、
アルコールには薬の効果を弱める可能性があります。
アルコールは前立腺炎の症状を悪化させるだけでなく、治療効果を妨げる可能性があるため、慢性前立腺炎患者はアルコールを控えることが重要です。
具体的な対策
アルコールの影響を防ぐためには、以下のような方法が考えられます。
カフェインが慢性前立腺炎に悪影響を及ぼす理由は、主に以下の3つが挙げられます。
1.膀胱刺激作用
カフェインには利尿作用があり、膀胱を刺激し尿量を増加させます。
膀胱への刺激が強くなることで、頻尿や尿意切迫、夜間頻尿などの慢性前立腺炎の症状が悪化する可能性があります。
慢性前立腺炎患者は、頻尿や尿意切迫などの症状を抱えていることが多いため、カフェインの刺激によって症状が悪化する可能性があります。
2.筋肉緊張作用:
カフェインは筋肉を緊張させる作用があります。
慢性前立腺炎患者は、会陰部や骨盤周辺の筋肉が緊張していることが多く、カフェインによって症状が悪化する可能性があります。
3. ストレス悪化作用:
カフェインは覚醒作用や興奮作用を持ち、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を増加させます。
慢性的なストレスは慢性前立腺炎の症状悪化につながるため、カフェインの過剰摂取は症状を悪化させる可能性があります。
これらの理由から、慢性前立腺炎患者はカフェインの摂取を控えることが推奨されています。
カフェインはコーヒーや紅茶、緑茶、コーラ、チョコレートなど多くの食品に含まれているため、注意が必要です。
カフェイン摂取量を減らすための具体的な方法としては、以下が挙げられます。
カフェインの摂取量を減らすことは、慢性前立腺炎の症状を改善するだけでなく、睡眠の質向上やストレス軽減などの効果も期待できます。
辛い食べ物に含まれるカプサイシンは、膀胱を刺激し、頻尿や尿意切迫などの症状を悪化させる可能性があります。
また、カプサイシンは、痛みを感じる神経を刺激するため、会陰部の痛みを悪化させる可能性もあります。
慢性前立腺炎患者は、すでに膀胱刺激症状を抱えている場合が多いため、辛い食べ物は症状をさらに悪化させる可能性があります。
慢性前立腺炎の症状を悪化させる可能性のある辛い食べ物の例としては、以下のようなものがあります。
これらの食品は、慢性前立腺炎の症状を悪化させる可能性があるため、控えめに摂取することをおすすめします。
脂肪分の多い食べ物が慢性前立腺炎に悪影響を及ぼす理由は、以下のことがが挙げられます。
1. 前立腺の炎症を悪化させる
脂肪分の多い食べ物は、前立腺の炎症を悪化させる可能性があります。
これは、脂肪分の多い食べ物が炎症を引き起こす物質であるプロスタグランジンの生成を増加させるためと考えられています。
2. 血流を悪化させる
血液中の脂肪分が増えると、血液の流れが悪くなります。前立腺への血流も悪くなり、症状を悪化させる可能性があります。
これらの理由から、慢性前立腺炎患者は脂肪分の多い食べ物の摂取を控えることが推奨されています。
脂肪分の多い食べ物の摂取量を減らすための具体的な方法:
脂肪分の多い代表的な食べ物には以下のものがあります:
肉類:特に脂身の多い肉や加工肉製品は脂肪分が多く含まれます。
例えば、豚肉のバラ肉や牛肉の肩ロースなどが挙げられます。
乳製品:チーズやバター、クリームなどの乳製品は脂肪分が豊富です。
油脂:植物油や動物性油脂、マーガリンなども脂肪分が多い食品です。
ナッツ類:アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツなどのナッツ類には脂肪分が多く含まれています。
これらの食品は、バランスを考えながら摂取することが重要です。
塩分の過剰摂取は、体内に水分を溜め込み、むくみや血行不良を引き起こします。
前立腺にも同様の症状が起こる可能性があり、症状悪化につながる恐れがあるので注意が必要です。
普段口にする塩分を多く含む食べ物には次のようなものがあります。
缶詰食品
レトルト食品
インスタント食品
スナック菓子
塩分はうま味を引き出し、美味しさが増しますが、同時に副作用もありますので、摂取量には十分な注意が必要です。
糖分の過剰摂取が慢性前立腺炎に悪影響を与える可能性には、以下のようなものが考えられます。
1.糖分を多く摂取すると、体内で炎症を促進する物質が生成されます。
慢性前立腺炎は、前立腺組織に慢性的な炎症が起こる病気です。
糖分の過剰摂取は、この炎症をさらに悪化させる可能性があります。
2. インスリン抵抗性が出てくる
糖分の過剰摂取は、インスリン抵抗性と呼ばれる状態を引き起こす可能性があります。
インスリン抵抗性とは、細胞が正常にインスリンに反応しなくなる状態を指します。
インスリンは血糖値を下げる役割を果たしますが、インスリン抵抗性の状態では血糖値が高い状態が続き、糖尿病のリスクが高まります。
糖尿病になると細菌に対する抵抗力が落ちるため、感染症を起こしやすい体質になり、前立腺炎になる可能性が高まります。
3. 抗生物質の効果を弱める可能性
慢性前立腺炎の治療には、抗生物質が使用されます。しかし、糖分の過剰摂取は、抗生物質の効果を弱める可能性があります。
4. 前立腺肥大症との関連
慢性前立腺炎と前立腺肥大症は、密接に関連している病気です。
糖分の過剰摂取は、前立腺肥大症のリスクを高めることが知られています。前立腺肥大症は、慢性前立腺炎の症状を悪化させる可能性があります。
慢性前立腺炎の症状を改善するためには、糖分の摂取量を控えることが重要です。
具体的には、以下のような対策を行ってみましょう。
普段口にしやすい糖分を多く含む食べ物には次のようなものがあります。
缶ジュース、缶コーヒー類
菓子類
白米、パン、麺類
甘党の方は特に注意が必要です。気付かずに大量の糖分を摂取している可能性がありますので、食べる前によく考えましょう。
以上、慢性前立腺炎に悪い食べ物をみてきましたが、如何でしたでしょうか?
普段食べているものの中に、慢性前立腺炎に悪影響を及ぼす可能性があるものが多いことがお分かりになられたことと思います。
いずれの食べ物も、摂取量が増えると悪影響が出てきます。
慢性前立腺炎の症状がなかなか改善しないという場合は、今一度これらのものを食べ過ぎていないかチェックしてみましょう。