去勢済みの犬に前立腺肥大が起こる理由と対処法を解説
去勢後でも油断できない愛犬の前立腺肥大のリスク。早めの対応で愛犬の健康を守りましょう。原因と対処法を詳しく解説します。

去勢済みの犬に前立腺肥大が起こる理由と対処法を解説

夕日の浜辺を歩く犬

 

注目サイン 将来、愛犬が前立腺肥大にならないように去勢手術をしたのに、前立腺が肥大した

 

注目サイン 愛犬が前立腺肥大になったので去勢したけど、手術後前立腺肥大が再発した

 

 

悲しい顔で座っている女性 去勢済みの愛犬に前立腺肥大が再発し、なぜ!と困惑されている飼い主の方は少なくないようです。

 

 

実は、去勢済みの犬にも前立腺肥大が起こりうることをご存知ですか?

 

 

この記事では、去勢済みの犬に前立腺肥大が発生する、意外と知られていない理由とその背景を詳しく解説し、早期発見と適切なケアの方法についてご紹介します。

 

 

大切な愛犬の健康を守るために、ぜひ最後までお読みください。

 

 

弊社は20年以上にわたって、慢性前立腺炎や前立腺肥大に悩む方々や犬の飼い主様に
予防や改善に役立つ情報と自然由来の安全なサプリメントを提供してきております。

 

 

注目サイン このページの目次

 

 

 

去勢済みの犬に前立腺肥大が起こる理由とは

散歩している犬

 

注目サイン 犬の前立腺肥大には雄性ホルモンの関与が大きく、去勢手術の目的は、睾丸を取ることによって雄性ホルモンの関与を無くすことです。

 

 

しかし、去勢をしたにもかかわらず前立腺が肥大してしまうことがあるのはなぜでしょうか?

 

その理由を解説します。

 

 

去勢後に犬の前立腺が肥大する理由のひとつは、肥大の原因が雄性ホルモン以外の場合があげられます

 

 

注目サイン 去勢で睾丸を切除して雄性ホルモンの関与を除いたとしても、雄性ホルモンが影響しない前立腺肥大の原因があるのです。

 

 

以下、雄性ホルモンが影響しない前立腺肥大の原因にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。

 

 

雄性ホルモン以外で前立腺が肥大する主な原因3つ

 

雄性ホルモンの影響以外で前立腺が肥大する原因としては、主に次の3つが考えられます。

 

  • 前立腺嚢胞(ぜんりつせん のうほう)
  • 前立腺膿瘍(ぜんりつせん のうよう)
  • 腫瘍(しゅよう)

 

 

順番に見ていきましょう。

 

 

<前立腺嚢胞>ぜんりつせんのうほう

 

前立腺嚢胞とは、前立腺内に分泌液などの液体が溜まった袋状のものです。

 

前立腺内にできた嚢胞が大きくなると、前立腺が肥大する結果になります。

 

 

前立腺嚢胞ができる原因:

 

前立腺嚢胞ができる原因には、以下のようなものが考えられます。

 

  • 前立腺の炎症
  • 尿路感染症
  • 加齢
  • 遺伝的要因など

 

 

<前立腺膿瘍> ぜんりつせんのうよう

 

前立腺膿瘍とは、前立腺が細菌感染して化膿し、前立腺の中に膿(うみ)が溜まった状態です。

 

前立腺内に溜まった膿が大きくなると、前立腺が肥大する原因となります。

 

一般的に、前立腺嚢胞が細菌感染すると前立腺膿瘍になります。

 

 

前立腺嚢胞と前立腺膿瘍の対処方法:

 

注目サイン 犬の前立腺に嚢胞、あるいは膿瘍ができた場合の対処方法には次のようなものがあります。

 

  • 針刺し吸引:前立腺嚢胞の中の液体を注射器等で吸い出すことで、嚢胞の縮小や消失が期待できます。
  •  

  • 抗菌剤や抗炎症薬の投与:前立腺の炎症が原因の場合、抗菌剤などの薬の投与で前立腺嚢胞の改善が期待できます。
  •  

  • 前立腺の摘出手術:前立腺そのものを取り除くことで、前立腺嚢胞の再発を防ぐことができます

 

 

<腫瘍> しゅよう

 

犬の前立腺に良性または悪性の腫瘍ができた場合、その腫瘍が大きくなることによって前立腺が肥大することになります。

 

対処策:

 

腫瘍の種類や程度によって、前立腺の外科的切除あるいは、放射線療法、化学療法などが行われることになります。

 

 

注目サイン 前立腺の膿瘍や嚢胞、そして腫瘍は、去勢後の前立腺肥大の原因となり、放置すると深刻な影響を及ぼします。

 

愛犬の健康を守るためには、兆候を見逃さず、早めに専門的な診察を受けることが大切です。

 

次に、前立腺肥大の兆候を見逃さないために、飼い主が知っておくべきサインを見ていきましょう。

 

 

前立腺肥大の兆候を見逃さないために、飼い主が知っておくべきサイン

ソファーに横たわっている犬
注目サイン 前立腺肥大は、早期に発見することが重要です。

 

しかし、初期段階では犬自身が痛みを訴えることがないため、飼い主が気づくのが遅れることがあります。

 

ここでは、飼い主が見逃してはいけないサインを説明します。

 

1. 排尿に関するサイン

 

前立腺肥大が進行すると、尿道が圧迫されて排尿が困難になります。このため、以下のような兆候が見られることがあります。

 

  • 排尿に時間がかかる:いつもならすぐに排尿できる犬が、排尿に長い時間をかけるようになる。
  •  

  • 尿が細くなる:尿が細くなり、途切れ途切れになることがある。
  •  

  • 頻繁な排尿:おしっこの回数が増え、一度に出る量が少ない。
  •  

  • 尿に血が混じる:尿に少量の血が混ざることがある。これは特に注意が必要なサインです

 

これらのサインを早期に発見することで、前立腺肥大の進行を防ぐことができます。

 

 

2. 便秘や排便時のサイン

 

前立腺が肥大すると、直腸が圧迫され、排便が困難になることがあります。

 

これにより、以下のような症状が見られることがあります。

 

  • 便秘:排便が難しくなり、通常よりも時間がかかる。
  •  

  • 排便時の痛み:排便をする際に犬が痛がる様子を見せる。
  •  

  • 排便の姿勢が不自然:排便時にいつもと違う姿勢をとる、または排便がしにくそうに見える。

 

これらの症状が見られる場合は、前立腺肥大が原因である可能性があるため、早めの診察を受けましょう。

 

 

3. 活動量や食欲の低下のサイン

 

前立腺肥大による慢性的な不快感や痛みは、犬の日常的な行動にも影響を与えます。

 

具体的には、以下のような変化が見られることがあります。

 

  • 活動量の減少:普段は元気に走り回っている犬が、急に動きたがらなくなる。
  •  

  • 食欲の低下:食事に対する興味が薄れ、食べる量が減ることがある。いつもはすぐに食べていたご飯を残すようになる。
  •  

  • 元気がなくなる:全体的に元気がなく、ぐったりしている時間が増える。眠っている時間が長くなることもあります。

 

これらの変化は、犬が体の不調を感じているサインです。早めに気づいて対応することで、病気の進行を防ぐことができます。

 

 

4. 不自然な姿勢や歩行のサイン

 

前立腺肥大による痛みや不快感は、犬の姿勢や歩き方にも現れます。

 

以下のような異常が見られる場合は、前立腺の問題を疑う必要があります。

 

  • 背中を丸める:普段よりも背中を丸めた姿勢をとることがある。これは痛みを和らげようとする行動かもしれません。
  •  

  • 後ろ足を引きずる:歩行が不自然になり、後ろ足を引きずるような歩き方をすることがあります。
  •  

  • 歩き方が変わる:歩き方がぎこちなくなる、または歩くのを嫌がるようになることがあります。

 

これらの異常が見られる場合は、早急に獣医師に相談することが重要です。

 

 

5. 尿失禁やおしっこを漏らすサイン

 

前立腺が尿道を圧迫することで、犬が意図せずに尿を漏らしてしまうことがあります。

 

特に以下のような状況で尿失禁が見られる場合は注意が必要です。

 

  • 夜間の失禁:夜間に寝ている間におしっこを漏らしてしまう。これは飼い主が見逃しやすいサインです。
  •  

  • リラックス時の失禁:リラックスしているときにおしっこを漏らすことがある。これは尿道が圧迫されているために起こることがあります。

 

尿失禁は、犬にとってもストレスになるため、早めに対策を講じることが重要です。

 

 

愛犬を守るために知っておきたい!前立腺肥大の予防策と効果的なケア方法

愛犬と遊ぶ飼い主

 

前立腺肥大のリスクを最小限に抑えるためには、日常的なケアが欠かせません。

 

適切な食事管理や定期的な獣医師の診察、ストレスの少ない環境作りなどが効果的な予防策となります

 

愛犬の健康を守るために、ぜひ参考にしてください。

 

 

1. 適切な食事管理

 

愛犬の健康を守るためには、毎日の食事が非常に重要です。

 

特に前立腺肥大の予防には、以下の食事管理のポイントを意識することが大切です。

 

 

1-1 自然食材を取り入れる:

 

ドッグフードだけに頼らず、新鮮な野菜や果物、肉類など、自然食材を取り入れることで栄養バランスを補完しましょう

 

 

1-2 良質な動物性タンパク質を摂る:

 

前立腺の健康を維持するために、鶏肉、魚などの良質な動物性タンパク質も積極的に取り入れましょう。これらの食材は、筋肉の維持や免疫力の強化に役立ち、犬の体を内側からサポートします

 

 

1-3 食物繊維の摂取を増やす:

 

便秘が続くと、腸に溜まった便が前立腺を圧迫し、血流が悪くなって前立腺肥大や炎症のリスクが高まります。

 

しかし、食物繊維を十分に摂ることで腸の働きが活発になり、排便がスムーズになると、この圧力が軽減され、前立腺の健康を保つことができます

 

毎日の適切な食事管理が、便秘を防ぎながら前立腺を守るために重要です。

 

 

1-4 適切な水分補給:

 

水分は体の新陳代謝を助け、老廃物を体外に排出するために不可欠です

 

新鮮な水を常に供給するとともに、ウェットフードや水分を多く含む食材どを追加するのも有効です。

 

 

1-5 肥満予防:

 

犬が肥満になると前立腺にかかる負担が増え、肥大のリスクが高まります。

 

食事のカロリーを適切に管理し、運動を日常生活に取り入れることで、体重管理をしっかり行いましょう。

 

肥満は前立腺だけでなく、全身の健康にも悪影響を与えるため、早めの対策が必要です

 

 

2. 定期的な運動

 

運動は、体全体の健康を維持するだけでなく、前立腺の健康にも良い影響を与えます。

 

以下の点に注意して、適切な運動を心がけましょう。

 

  • 毎日の散歩:毎日一定時間の散歩をすることで、犬の心臓や筋肉の健康を保ち、肥満を防ぎます。
  •  

  • 遊びの時間:ボール遊びなど、エネルギーを消費できる遊びを取り入れることで、運動不足を解消します。
  •  

  • 適切な運動量:犬種や年齢に応じて、適切な運動量を確保することが大切です。高齢犬や特定の健康問題を抱える犬は、獣医師の指導に従って運動を調整しましょう。

 

3. 定期的な健康チェック

 

定期的な健康チェックは、前立腺肥大を早期に発見するために重要です

 

超音波検査や尿検査を含む健康診断を定期的に受けることで、異常がないか確認できます。

 

 

4. サプリメントの活用

 

サプリメントを上手に活用することで、前立腺の健康をサポートできます。

 

  • 細胞壁破砕みつばち花粉

    パーフェクトフードとして知られ、身体に必要な栄養成分をバランスよく
    含んでいます。愛犬の健康に便利な自然由来のサプリです。
  •  

  • 亜鉛:

    亜鉛は前立腺の健康維持に重要なミネラルです。亜鉛が不足すると、
    前立腺の機能が低下しやすくなる傾向があるといわれています。
  •  

  • ビタミンCとビタミンE:

    抗酸化作用が強く、愛犬の健康に役立つ栄養素です。単独で摂取するよりも、
    他の栄養素と組み合わせて摂取することで、相乗効果が期待できます。

 

以上はいくつかの例ですが、ワンちゃんの症状や健康状態を考慮した上で、適切なサプリメントを利用するように心掛けましょう。

 

 

注目サイン サプリメントを利用する際の注意点:

 

  • サプリメントに含まれる、成分や添加物などに注意しましょう。
  • 愛犬の体質を考慮した上で、慎重に選ぶことが肝心です。

     

  • 愛犬がすでに薬を処方されている場合は、獣医師に相談の上、利用するように
  • しましょう。

     

  • 食べさせ始めは、少量から始め、様子を見ながら量を調整するようにしましょう。

 

 

まとめ:去勢しても油断は禁物

飼主に抱っこされ喜ぶ犬

 

前立腺肥大の原因は雄性ホルモンが影響する場合が大多数を占めていて、去勢後に前立腺肥大が再発する可能性は低いと思われますが、可能性はゼロではありません。

 

去勢手術をした後も定期的な検査を受け、日常生活での尿や便のチェックなどで異常があれば早めに病院で診察を受けることが大切です。

 

 

あわせて読みたい記事