去勢済みの犬に前立腺肥大が起こる理由とは。
将来前立腺肥大にならないように去勢手術をしたにもかかわらず、愛犬が前立肥大になってしまうことがあります。また、前立腺肥大になったので去勢したのに、その後前立腺肥大が再発することもあります。去勢手術と前立腺肥大について意外と知られていないポイントを解説します。

去勢済みの犬に前立腺肥大が起こる理由とは。

夕日の浜辺を歩く犬

 

 

 

将来、前立腺肥大にならないように去勢手術をしたにもかかわらず、
愛犬が前立腺肥大になってしまった。

 

愛犬が前立腺肥大になったので去勢したのに、その後前立腺肥大が
再発した。

 

 

 

悲しい顔で座っている女性 このように、去勢手術をしたのに愛犬が前立腺肥大になってしまう場合があります。

 

 

なぜ!と戸惑わないように、去勢手術と前立腺肥大について意外と知られていないポイントを解説します。

 

 

弊社は20年以上にわたって、慢性前立腺炎や前立腺肥大に悩む方々や犬の飼い主様に
予防や改善に役立つ情報と自然由来の安全なサプリメントを提供してきております。

 

 

 

 

犬の前立腺肥大は、雄性ホルモンが原因の場合とそれ以外の場合があります

散歩している犬

 

犬の前立腺肥大には雄性ホルモンの関与が大きく、去勢手術の目的は、睾丸を取ることによって雄性ホルモンの関与を無くすことです

 

しかし、前立腺が肥大する原因は雄性ホルモンの関与だけではなく、それ以外の原因があります

 

 

 

前立腺肥大の原因が雄性ホルモンが影響する場合は、去勢によって雄性ホルモンを分泌する睾丸を取るため、再発の可能性はほとんどなくなります。

 

 

しかし、雄性ホルモン以外が原因の場合、去勢後でも前立腺肥大が再発する可能性があるのです

 

 

以下、雄性ホルモンが影響しない前立腺肥大の原因にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。

 

 

雄性ホルモンの影響以外で前立腺が肥大する原因としては、

 

  • 前立腺嚢胞(ぜんりつせん のうほう)
  • 前立腺膿瘍(ぜんりつせん のうよう)
  • 腫瘍(しゅよう)

 

などが考えられます。

 

順番に見ていきましょう。

 

 

<前立腺嚢胞>ぜんりつせんのうほう

 

前立腺嚢胞とは、前立腺内に分泌液などの液体が溜まった袋状のものです。

 

前立腺内にできた嚢胞が大きくなると、前立腺が肥大する結果になります。

 

 

前立腺嚢胞ができる原因:

 

前立腺嚢胞ができる原因には、以下のようなものが考えられます。

 

  • 前立腺の炎症
  • 尿路感染症
  • 加齢
  • 遺伝的要因など

 

 

<前立腺膿瘍> ぜんりつせんのうよう

 

前立腺膿瘍とは、前立腺が細菌感染して化膿し、前立腺の中に膿(うみ)が溜まった状態です。

 

前立腺内に溜まった膿が大きくなると、前立腺が肥大する原因となります。

 

一般的に、前立腺嚢胞が細菌感染すると前立腺膿瘍になります。

 

 

前立腺嚢胞と前立腺膿瘍の対処策:

 

  • 針刺し吸引:前立腺嚢胞の中の液体を注射器等で吸い出すことで、嚢胞の縮小や消失が期待できます。
  •  

  • 抗菌剤や抗炎症薬の投与:前立腺の炎症が原因の場合、抗菌剤などの薬の投与で前立腺嚢胞の改善が期待できます。
  •  

  • 前立腺の摘出手術:前立腺そのものを取り除くことで、前立腺嚢胞の再発を防ぐことができます

 

 

<腫瘍> しゅよう

 

前立腺内に良性または悪性の腫瘍ができた場合、その腫瘍が大きくなることによって前立腺が肥大することになります。

 

対処策:

 

前立腺の外科的切除あるいは、放射線療法、化学療法など。

 

 

まとめ:去勢しても油断は禁物

飼主に抱っこされ喜ぶ犬

 

上記3つが、去勢済の犬に前立腺肥大が発生する主な原因となります。

 

 

前立腺肥大の原因は雄性ホルモンが影響する場合が大多数を占めていて、去勢後に前立腺肥大が再発する可能性は低いと思われますが、可能性はゼロではありません。

 

 

注目サイン 去勢手術をした後も定期的な検査を受け、日常生活での尿や便のチェックなどで異常があれば早めに動物病院に連れて行くことが大切です。

 

 

ワンちゃんの健康をお祈りしております。

 

 

あわせて読みたい記事

 

 

 

ワンちゃんメインページ


愛犬を抱きしめる飼い主

 

 

ご感想一覧


便せんと万年筆